再建築不可の家の売り方と、建て替えられるかの判定

更新日:執筆:実家ノート編集部出典と作り方

30秒でわかる結論
  • 家を建てる土地は、建築基準法の「道路」に2m以上接していなければなりません(都市計画区域などの中)。満たさないと、今の家を取り壊すと建て替えられません。
  • 前の道が幅4m未満の2項道路なら、道の中心から2m下がる(セットバック)ことで建て替えられます。ただし建てられる家は小さくなることがあります。
  • 売るなら、隣の家の人と再建築不可を扱う買取業者が主な相手です。隣地の一部を買う・借りるなどで建て替えられるようになることもあります。
  • 2025年4月から、木造2階建てなどの大規模なリフォームにも建築確認が必要になりました。

建て替えられるか判定する

この記事の目次
  1. 再建築不可とは
  2. 建て替えられるか・どれだけ建てられるか判定する
  3. 前の道の種類の調べ方
  4. 建て替えられるようにする方法
  5. 再建築不可の家の売り方
  6. 直して使う場合の注意(2025年4月から)
  7. よくある質問

再建築不可とは

都市計画区域と準都市計画区域の中では、建物の敷地は建築基準法の「道路」に2m以上接していなければなりません(接道義務、建築基準法43条)。古い住宅地では、この条件を満たさないまま家が建っていることがあり、その家を取り壊すと新しく建てられません。これを「再建築不可」と呼びます。旗竿地(細い通路の奥にある土地)などは、条例でさらに厳しい条件がつくこともあります。

建築基準法の「道路」は、原則として幅4m以上の道路法の道路や、位置指定道路などです。幅4m未満でも、建築基準法が施行された時(多くは1950年11月)や、その後にその地域が都市計画区域になった時に、すでに建物が並んでいた道で、特定行政庁が指定したものは「2項道路」として道路に含まれます。

建て替えられるか・どれだけ建てられるか判定する

前の道の種類と接している長さから建て替えられるかを判定し、2項道路ならセットバック後の敷地で、建てられる家の広さの上限を計算します。入力した内容はこの端末から送信されません。

土地がある区域
ほとんどの市街地は区域の中です。市区町村の都市計画の担当で確認できます
前の道の種類(建築基準法の道路か)
旗竿地なら、通路部分のいちばん狭いところの幅
m
m

建てられる広さの計算(任意)

㎡
市区町村の都市計画図で分かります。角地などの緩和は含めません
%
%
用途地域
㎡

前の道の種類の調べ方

  1. 市区町村の建築指導の担当で聞く:前の道が建築基準法の道路か、何項の道路か、幅はいくつかを確認します(建築の担当がない町村では、都道府県の土木事務所など)。
  2. 地図で調べる:「道路種別」「指定道路」の地図をホームページで公開している市区町村も多くあります。
  3. 家を建てた時の書類を探す:建築確認通知書や検査済証があれば、当時の道路の扱いが分かることがあります。

建て替えられるようにする方法

  • 隣の土地の一部を買う・借りる:道に接する部分が2m以上になれば、建て替えられるようになります。
  • 2項道路ならセットバックする:道の中心から2m(反対側が崖や川なら反対側の端から4m)下がった線を道路の境界とみなして建てます。特定行政庁が別の距離を指定している地域もあります。
  • 43条2項の認定・許可を受ける:建築基準法の道路に2m接していなくても、建てられる場合があります。1号の「認定」は、幅4m以上の道(国の基準に合うもの)に2m以上接し、利用する人が少ない小規模な建物などが対象です。2号の「許可」は、周りに広い空き地があるなどの条件を満たし、建築審査会の同意を得て特定行政庁が許可するものです。許可は建物ごとなので、次に建て替える時は改めて許可が必要です。
  • 位置指定道路をつくる:周りの土地の持ち主と協力して、通路を道路として指定してもらう方法もあります。

再建築不可の家の売り方

隣の家の人に売る

隣の土地と合わせれば建て替えられるようになるなど、隣の人にとっては価値があります。最初に声をかけたい相手です。

買取業者に売る

再建築不可を専門に扱う業者があります。早く売れますが、価格は低めです。業者が買主の場合、クーリング・オフはできません。空き家の買取と仲介の比べ方

仲介で売る

リフォームして住む人や、賃貸に出したい人が買うことがあります。住宅ローンが使いにくいため、現金で買える人が中心です。

直して使う場合の注意(2025年4月から)

2025年4月から、木造2階建て(または延べ面積200㎡を超える木造平屋)の家でも、壁・柱・床・はり・屋根・階段のいずれかの半分を超える大規模な修繕・模様替えには、建築確認が必要になりました。再建築不可の家では、大がかりなリフォームができるかどうかが価格に影響するので、どこまで直せるかを市区町村に確認してから計画してください。

道路に接していない家でも、利用者が増えるような用途の変更をせず、特定行政庁が交通・安全・防火・衛生上の支障がないと認めれば、大規模な修繕・模様替えの建築確認を受けられる扱いが国から示されています。なお、屋根や外壁の仕上げ材だけを替える工事などは、この「大規模な修繕・模様替え」にはあたりません。

よくある質問

再建築不可の家は売れますか?

売れます。ただし、建て替えられないため一般の買主には住宅ローンが使いにくく、価格は周りの土地より低くなりやすいです。隣の家の人(土地を合わせれば建て替えられる)や、再建築不可を扱う買取業者が主な買い手です。

2項道路でセットバックした部分は、どうなりますか?

セットバックした部分は道路として扱われ、塀や建物を建てられません。敷地面積にも数えないため、建てられる家の広さ(建ぺい率・容積率)は、残りの土地で計算します。自治体によっては、セットバック部分の整備費用の助成があります。道路として使われていれば固定資産税が非課税になる扱いもありますが、申告が必要なことが多いので市区町村に確認してください。

都市計画区域の外なら、道路に接していなくても建てられますか?

道路に2m以上接する義務(接道義務)は、都市計画区域と準都市計画区域の中だけのルールです。区域の外では、原則としてこの理由で建て替えられないことはありません。ただし、区域外でも条例で道路や接道の決まりを定めている場合があるので、市区町村に確認してください。

相続税の評価は下がりますか?

道路に接していない土地や、道路に接していても接道義務(2m)を満たしていない土地は、「無道路地」として、通路を開くのにかかる費用の分を差し引いて評価します(差し引く額は評価額の40%が上限)。2項道路でセットバックが必要な土地も、その部分の評価が下がる扱いがあります。相続税がかかりそうなら税理士に相談してください。

次にやること

出典と、この記事の作り方

実家ノート編集部が、下の公的資料を読んで作成しました。法令の内容は 2026年10月3日 に確認しています。制度は改正されることがあるため、申告や手続きの前に、必ず出典元と税務署・専門家にご確認ください。